著名人のエッセーも面白いですが、一般の人の何気ないエッセーにはっとすることがあります。
(ブログもそうですね。)
町内の回覧で回ってくる社協の広報誌にのっていた、聴覚障害者の女性のエッセーがそうでした。
このような内容です。
友人とレストランに行ってメニューを指さしながら注文したら、若いウェイトレスが同じようにメニューを指さしながら確認してくれた。しぐさがろうあ者そっくりで、実にわかりやすい。
ほかのお客への応対をみていると、普通に言葉をかわしながら確認しており、それぞれのお客に合わせた応対が無意識にできている。
友人と、彼女はCODA(コーダ)に違いないと話した。
CODAというのは、ろうの両親をもつ聞こえる子どものこと。
彼女のように気の利くやさしいウェイトレスがたくさんいてくれたら嬉しい。
静かな文章ですが、ガツンとくるパワーをもっています。
- 注文の確認をぺらぺらしゃべられても、聞こえなかったら困るよなあ。でも、迷惑そうにまくしたてるだけのウェイトレスもいるのだろうなあ
- CODA(Children of Deaf Adults)という言葉すら知らなかった。苦労し、悩んで成長するのだろうけど、きっと心やさしい人間になるだろうな
- バリアフリーとかなんとかいうけど、1人1人の個人が、相手の立場にたって共感したり、理解することが基本だよな
- ウェイトレスのプロというべき彼女に見習うことは多いな
などなど、いろいろと考えさせてくれ、またうれしい気持ちと希望をくれます。
なんだか、心にずっしりときました。