2008年5月6日火曜日

黒枠

冷や汗をかくときがあります。
思いもよらない失敗をしたときです。


もう20年以上も前に、所属していたグループの年次レポートの編集をまかされていました。
1回目の編集がわりと好評で、調子にのっていたのもあります。
2回目(2年目)の表紙を奇抜なものにしたいと、写真を真中にもってきて、強調するために太い枠をつけました。
枠の色は黒です。

すりあがったものを見て、理事長が絶句しました。
すなわち、写真の黒枠という、とんでもないことをしていたわけです。


当時20歳そこそこで、黒枠が縁起でもないという社会常識をもたない非常識男でした。
いま思い出しても冷や汗が出ます。頭の中が白くなります。


読売新聞の報道を見て、あらためて思い出しました。
担当者のうっかりだったとしても、常識ある人のチェック(上司、同僚、印刷会社など)があれば起きなかっただろうなあと思います。

逆説的には、こういうことがあるとあらためて、昔からの慣習を知ることの大切さを知る機会を与えられるのではないでしょうか。前向きに考えるとしましょう。



以下、YOMIURI ONLINE からの引用です。


木更津市が4月10日に発送した、後期高齢者医療制度(長寿医療制度)に基づく保険料の通知書について、市民の間から「封筒のデザインが訃報(ふほう)を連想させる」などの苦情が相次いでいる。
 この封筒は紙の色が白く、対象者の名前を太い黒枠で囲んだデザインとなっている。市保険年金課は4月15日の保険料徴収開始日を前に、75歳以上の市民約8100人に封筒を発送。ところが、その直後から「遺影のようで不愉快」などと訴える電話が20件ほど寄せられた。
 同市では市民税通知書は青、国民健康保険は緑色などと、市民が判別しやすいように封筒を色分けして送付している。
 同課は「お年寄りの方が文字をはっきりと見やすいように工夫したつもりだが、配慮が足りなかった」と釈明している。
(2008年5月2日 読売新聞)