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2008年5月31日土曜日

自分たちがNo.1

私が以前に勤めていた会社は、業界最大手の1つで、「この業界では自分たちがNo.1である」とすりこまれ、本当にそう信じていました。
「この業界で仕事するなら、いまの会社が一番。外に出るのは他業界の場合のみだ」とまで考えていました。

いま思えば、ただの傲慢と無知、世間知らずでした。
井の中の蛙、大海を知らず。

規模や業績では1番かもしれませんが、文化や取り組めるテーマや継続性など色々な尺度でみると、すばらしい会社はいくらでもありました。

「自分たちがNo.1」というのは、組織にとっては士気を鼓舞するにはよい言葉ですが、個人にとっては機会損失になりかねない妄想かもしれません。

2008年1月22日火曜日

ミシガンでの夏季講座

留学をめざしている人の話を聞いて、突然にミシガン大学の夏季講座に参加したことを思い出しました。
もう10数年まえですが、人事戦略をテーマとする2週間の社会人向け講座です。
海外の学校への留学経験のない私としては、数十人の生徒たち(といっても大企業の人事部長とかですが)との濃密な共同生活は、とても新鮮でした。
ひとことでいえば、よく学び、というかよく議論をつくし、よく遊ぶ。
会社をこえて、ともに学ぶ真剣さにも啓発されました。

大学のあるアナーバーの街なみも、味わい深く、よく散歩しました。

修了してもらった盾は、けっこう立派なもので、いまも我が家に飾ってあります。
こういう学びの場が、ダイナミックな進歩を生むのだと思います。

2007年6月28日木曜日

会社とパソコン

ITバブル崩壊後の日本経済のどん底のころ、金融界のある会社のコンサルティングの仕事をしていました。かなりきびしい業績の中で、思い切った改革を計画し、進めようとしていました。
ある会議で、「わが社の人材にこれから必要な技能はなんですか?」と問われ、「パソコンのリテラシー(パソコンを使いこなす能力)です」と答えました。顧客の資産運用をプロとして助言する会社において、テクノロジーを活用しきることが当然と考えたのです。しかし、会議後にこの質問者が激怒していると聞かされました。私の回答が、あまりにも当たり前に思えたのでしょうか。メールを見るとか、その程度のことは誰でもやっている、ということでしょう。会社から提供される情報を加工し、プレゼンテーションする、といった能力を社員に求めることに気が回っていないのかも知れません。

これは一例ですが、企業社会でパソコンは「自分の能力を拡大するツール」というよりも、「管理される道具」という位置づけになっているように思います。これは不幸なことです。Appleは、パソコンを世に送り出すときに、Computers for the rest of us という標語をかかげました。これは、1980年代当時、パソコンは高度な技術知識をもつ一部の人の道具であったのですが、それを誰もが自分をEnhanceする(能力を高める)ツールとして変身させたい、という宣言だったのです。
約20年が経って、どうでしょうか。企業社会では、洪水のような伝達メール、内部統制のための記録の仕組みなどがパソコンに載せられ、パソコンに向かってそれらを処理することが仕事になっています。

人間本来の創造性を増幅させてくれる友だち。パソコンもそうなりたいと思っていることでしょう。

2007年5月16日水曜日

I/O

私のコンサルタント時代の上司に、ものすごい技術屋がいました。

東大在学中からITの会社を友人とつくり、先端技術を熟知。MicrosoftのWindowsがまだ普及していない当時に、自分のマッキントッシュを会社に持ち込み、改造しながら使っていました。どんな技術的難問にも即答し、どうみても1日20時間は働いていました。一説によれば、彼が夜中にさすがに疲れをみせたと思いきや、「うーん、これはいかん。電池を交換せねば」と言って、自分の腕をパカッとあけて電池を交換したというほどでした。

あまりにも頭の回転が速くて、言っていることが、考えていることのはるか後から出てくるので、なにを言っているのかわからないことがよくありました。「あの人はCPUにI/O(Input/Output)がついていっていないよね」と私たちは言っていました。

最近、私もやりたいことがなかなかすぐに形にできず、忸怩たる思いをすることがあります。でも、私の場合は、CPUが速いからではなく、I/Oがあまりにも貧弱・微力だからですが。

最近あまり聞かないコンピュータ用語のI/Oで、ふとそんなことを思い出しました。